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「工事騒音リアルタイム評価・対応システム」を開発・実用化(2008年2月28日)

「工事騒音リアルタイム評価・対応システム」を開発・監視省力化、対策迅速化を実現
―監視地点に届く騒音から工事騒音を自動判別、24 時間対応で異常値を監視・警告―

環境保全と建設の共生を目指す飛島建設(社長:池原年昭)は、建設工事現場周辺の住宅地などの騒音監視地点(以下、監視地点とする)へ伝搬する工事騒音について、監視地点での騒音レベルが管理基準値を超えた場合に、監視地点に影響する工事騒音の影響と暗騒音(自動車騒音・犬・鳥の鳴き声など)の影響を自動的に判別し、工事騒音だけをリアルタイムに評価する「工事騒音リアルタイム評価・対応システム」を開発し、実用化いたしました。
 当システムは、監視地点の騒音レベルを記録・解析し、影響レベルの検出を自動で行うため、従来に比べ大幅な省力化・コストダウン(人件費)を図れると共に、管理基準値を超えた場合の警告により、迅速な騒音低減対策の実施を可能としたものであり、高いレベルで工事騒音監視体制を要求される工事などでの展開が期待できます。

工事騒音リアルタイム評価・対応システムの概要

図-1 工事現場での監視事例

当システムを簡単に説明すると、建設工事現場から発生した騒音と監視地点の騒音を同時に記録・解析し、監視地点での騒音が建設工事によるものか暗騒音によるものか瞬時に判別し、工事騒音が管理基準値を超えた場合に迅速に騒音低減を可能とする仕組みです。
具体的には、以下の特徴があります。

図2 モニタリングシステムフロー


図-3 計測機器設置例と警報発信例

  • 当システム1セットで、コンプレッサー、コンクリートミキシングプラントなどの騒音源を対象に建設工事現場内に最大7点、近隣の住宅など監視地点1点で騒音レベルの常時連続監視が可能です。
  • 監視地点における騒音レベルが管理基準値等を超えた場合、影響を与えた工事音源と、その影響レベルを自動解析しパソコン画面上に表示します。
  • 暗騒音(自動車騒音・犬・鳥の鳴き声など)の影響を自動判別し、騒音レベルの評価値から暗騒音の影響を自動で削除します。
  • モニタリング状況はパソコン画面に表示され、管理基準値を超えた場合は赤色、警報値(管理基準値 -5dBなど)を超えた場合は黄色、平常時では青色で表示されます。警報を与える手段としてパソコンに接続した警告ランプの点滅、スピーカの警報信号などもオプションで拡張できます。
  • 騒音レベルの評価量として、環境基準等に対応した等価騒音レベル、騒音規制法に対応した時間率騒音レベル等を自動で算出します。
  • 騒音データは波形ファイルでパソコンHDDに保存し後解析にも活用でき、発注者等への報告のための管理日報を出力します。

開発経緯

建設工事現場から発生する騒音について、工事敷地境界および周辺の住宅等に設けた監視地点(1箇所)の影響を計測評価していましたが、監視地点には建設工事現場内にある複数の騒音源や、建設工事以外の自動車や犬・鳥の鳴き声などの工事以外を音源とする騒音が複合して到達しており、従来の測定方法では工事騒音が周辺へ与える影響を速やかに分析することが困難でした。
従来の測定方法では、測定時に測定人員を配置し、測定値を記録・分析しながら測定人員が音の判別を行う方法や、測定人員を配置しない場合では、録音・記録されたデータを後日聞き返して暗騒音や評価対象となる騒音を選別していました。
近年、工事施工で周辺環境の保全が重要な課題となることが多く、建設工事現場周辺で異常音が発生した場合、速やかに騒音源を特定し、建設作業が原因である場合は、早急な対策の実施が要求されるようになっています。
弊社では、これらの要求を満たした管理を可能にするため、周辺住宅等や工事騒音源の騒音レベルを24時間監視し、監視地点での騒音レベルが設定した管理基準値を超えた場合、瞬時に工事騒音を選音・特定し、最も影響を与えた工事騒音源とその影響レベルを自動で解析、工事管理者へ周知することで早急な対応を可能として周辺地域の生活環境を保全するシステムを開発しました。

システム適用実績、今後の展開

  1. 四国地方整備局:宇和島道路石丸トンネル工事にて、等価騒音レベルの常時連続計測に対応した基本システムを構築
  2. 東北地方整備局:東北中央自動車道大笹生トンネル工事にて、音源判別機能を有するシステムを検証・現在、運用中
  3. 近畿地方整備局:十津川道路今戸トンネル工事にて、連続して発生する道路交通騒音下での安定性を検証・現在、運用中

現在、トンネル工事を中心に展開を図っており、今後は、ダム工事や都市土木工事、建築工事への適用拡大を図る予定です。

ニュースリリースに関するお問合せ先

広報部 小島 秀二郎 TEL.03-5214-8212

技術・資料に関するお問合せ先

技術研究所 第二研究室 小林 真人 TEL.04-7198-7553

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