49次日本南極地域観測隊への派遣報告〈昭和基地・建築土木の夏作業〉(2008年6月26日)
49次日本南極地域観測隊への派遣報告〈昭和基地・建築土木の夏作業〉
―土木職員派遣2年目・コンテナヤード、ヘリポート、道路など建設―
 
 飛島建設(株)(社長:池原年昭)は、平成6年より毎年、日本南極地域観測隊の設営部門(建築・土木)へ技術者を派遣し(建築技術者延11名、土木技術者延2名)、昭和基地ほか日本の基地の設営と南極における設営・輸送などに関する提言を行っています。基地の設営では、昭和基地の建物建設・解体・保守・道路建設・ヘリポート整備などの任務を受け持つと共に、基地における建設機械能力、輸送能力、専門職の人数など様々な制約条件のもと、設営作業を計画する上での専門的な見地での提言やサポートを実施してきました。
 平成6年の派遣開始以来、基地において主に建物建設・維持管理・インフラ整備などに従事し、現在ある昭和基地建物の半数以上に建築技術者が関わってきました。平成18年(48次隊)から道路やヘリポートなどの大型土木作業が開始されため、それまでの建築技術者に加え初めて土木技術者を派遣しました。土木技術者は平成19年(49次隊)で2年目になります。
 
昭和基地の位置
 
昭和基地の主な施設と弊社が関わった施設(赤)

【第49次隊の作業概要】
 日本南極地域観測隊は夏隊と越冬隊で構成されます。それぞれに観測系と設営系に分類されます。
 観測隊のオペレーションは、夏・冬併せて計画され、南極での夏期間にしかできない作業(主にインフラ整備)等を夏オペとして実施し、越冬期間に対応できるものに関しては越冬隊員が実施するようになっています。
 現在(43次隊より)は、観測隊は11月末に成田からオーストラリアまで空路移動します。西海岸のフリーマントルで一足先に日本を離れた観測船しらせに乗り込み12月初旬に出航し、一路南極を目指します。その間暴風圏の通過、定着氷域でのチャージングを経験し、南極入りをします。昭和基地が目と鼻の先まで近づくと、観測隊員はヘリにて昭和基地に入ります。
すでに昭和基地は太陽の沈まない白夜であり、その間夏オペは昼夜違わず行われます。作業は研究隊員・設営隊員問わず全員参加で進められます。
 越冬隊は2月1日に越冬交代後約1年間の越冬生活に入ります。また夏隊と前年度の越冬隊は2月中旬に、再びしらせに乗り込み、南極を離れます。シドニーで、久しぶりの文明社会への復帰を果たし、3月末に日本に帰国します。
 49次隊が手掛けた主な建築・土木工事は、金属燃料タンク基礎および燃料配管高架架台基礎・ポンプ小屋建設を含む燃料タンク周辺整備工事、コンテナヤード工事、道路建設工事(その2:48次隊に引続き)でした。南極の建築・土木作業には、工事専門の作業員が配置されるのではなく、科学技術者、コックやしらせ船員など様々な方々の協力の上での作業となるため、作業説明や安全管理が重要なポイントになります。とりわけ、工事現場では当たり前である危険が、どこに潜んでいるか、他業種の隊員にはわからないことが多いため、安全管理については細心の注意を払って作業を進めます。
 重機免許については、国内で取得し南極に乗り込みます。医者は薬の調合が得意?ということで、南極ではコンクリートの配合・練混ぜを担当することになっています。
 ゼネコン職員としては、得意とする現場監督業務、資材調達・工程調整・各作業に合わせた人員の割り振りや安全管理などに力を発揮しています。ただし、素人衆団の先頭に立ち、自らその作業をやってみせるということも忘れてはならない役割のひとつです。

49次隊作業箇所

【写真で見る第49次隊の軌跡】
   
南極・氷の世界に到着07.12.16   ペンギンもお出迎え   寿司ペンギンか?

   
施工2年目・ヘリポート   施工2年目・ヘリポート   施工2年目・道路

   
施工2年目・道路   コンテナヤード   コンテナヤード

   
金属タンク基礎   暖房用燃料タンク基礎(気象棟)・流星レーダー小屋基礎

   
配管架台基礎   鉄骨作りの階段   共同作業・一生懸命土ならし!

   
共同作業・ヘリポート表面研磨!   みんなで練るコンクリート   道路開通式

   
コンテナヤード開通式   ヘリポートの夕日(1)   ヘリポートの夕日(2)

   
360°白い世界!   復路しらせで待望のオーロラ登場   シドニーまで帰って来た

【今後の展開】
 50次隊は観測船しらせの退艦に伴い、オーストラリアの観測船をチャーターする形で南極を目指すことになります。よって観測隊員は40名と例年の2/3、また輸送物資が制限されるだけでなく、夏オペ期間が2週間と極端に短縮されます。そこで行われるインフラ整備計画はすべて51次隊から就航する新観測船・しらせのコンテナ輸送化、ヘリの収容拡大等のニーズに対応するためのものです。具体的には、大型トラックが通行可能な道路の整備、Cヘリポート管制室建設がメインになります。
 51次隊から新観測船・しらせが就航しますが、南極観測50年を超え、新観測時代の幕開けとなることでしょう。観測隊員も80名に増員され、基地のインフラ整備のありかたや輸送の形態も変化するようです。

【隊員紹介】
名:井田 浩(イダ ヒロシ)  49次隊
属:東日本土木支社 [土木作業所] 乙子立体2号作業所
生年月日:1968/7/31年齢39歳
社:1991/4/1勤続17年
1991/4/1大阪支店(三宝処理場作業所等)
1997/5/1東京支店(木場北作業所等)
2001/11/1 関東土木支店(北一濃縮棟作業所等)
2007/7/1本社(南極49次隊)
2008/4/1関東土木支店(技術G設計T)
2008/5/1東日本土木支社関東土木事業部(乙子立体2号作業所)
 

名:橋本 斉(ハシモト ヒトシ)  48&50次隊
属:東日本土木支社 関東土木事業部 営業G
生年月日:1963/3/28年齢45歳
社:1990/6/15勤続18年
1990/6/15東京支店(飛鳥山作業所等)
1999/5/1東京土木支店(環八北町作業所等)
2001/11/1関東土木支店(西日暮里作業所等)
2006/7/1本社(南極48次隊)
2007/4/1関東土木支店(西日暮里駅舎作業所等)
2008/1/1関東土木支店(営業1G企画営業T)
2008/5/1東日本土木支社関東土木事業部(営業1G企画営業T)
 

【ニュースリリースに関するお問合せ先】
広報部 小島 秀二郎 TEL.03-5214-8212

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