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コンクリート打重ね品質管理システムを開発 (2013年1月17日)

コンクリート打重ね品質管理システムを開発
            -現場固有の条件に応じた許容打重ね時間を予測できる新たな品質管理システム-

 飛島建設株式会社(社長:伊藤寛治)は、打設したコンクリートの電気伝導率の経時変化を測定し、コンクリートの凝結の進行状況を把握することで、現場固有の条件に応じた許容打重ね時間を予測する、新たな品質管理システムを開発しました。この「コンクリート打重ね品質管理システム」を用いることにより、コンクリートの種類や配合、外気温などの現場固有の養生環境の変化に対応した、より適切な打重ね部の品質管理を行うことが可能になりました。今後、コンクリート構造物の品質確保・向上を図るために、本システムを組み込んだ高機能のICTコンクリート打設管理システム*1)を積極的に現場へ展開していく予定です。


システムの特長

(1)許容打重ね時間の予測

 様々な条件の下で、コンクリートの電気伝導率がピークを示す時間と、コールドジョイント発生限界の目安とされる貫入抵抗値を示す時間との関係を明らかにしました(図1)。蓄積した電気伝導率の変化とコンクリート凝結の進行との関係のデータベースを基に、打設毎のコンクリートに対して許容打重ね時間を予測し、現場固有の様々な条件の下でもコールドジョイント等のコンクリート打重ね部の不具合の発生を、今までにない高い精度で未然に防ぐことが可能となります。

(2) コンクリートや現場養生環境の変化に対応(図2)

 打設したコンクリートに開発したセンサを挿入し、電気伝導率を連続して測定します。コンクリート標準示方書等に示される許容時間による一義的な打重ね時間管理では反映することができなかった、コンクリートの種類や配合、外気温などの現場固有の養生環境の変化に対応して許容打重ね時間を予測することが可能となり、より適切な打重ね部の品質管理を可能としました。

※「コンクリート打重ね品質管理システム」は、特許出願中です。

図1 コンクリートの練り混ぜ開始からの経過時間と電気伝導率、貫入抵抗値の関係例

システムの詳細


 今回開発した「コンクリート打重ね品質管理システム」(図2)では、様々な条件の下で蓄積した電気伝導率の変化とコンクリート凝結の進行との関係のデータベースを基に、許容打重ね時間を予測することができます。図3は、本システムで予測した許容打重ね時間と凝結開始時間の差を、コンクリートの練り混ぜ開始からの経過時間の関係で示したものです。凝結開始時間の1時間前から、ほぼ10分以内の誤差で許容打重ね時間を予測できることを確認しました。また、打重ね管理が特に重要となる夏期のコンクリート打設においても、本システムの有効性を確認しています。

 コンクリート標準示方書等に示される許容時間による一義的な打重ね時間管理では、コンクリートの種類や配合、外気温などの現場固有の養生環境の変化に対応できませんでした。本システムでは、これらの条件の変化に対応でき、よりきめ細かな打重ね管理を行うことが可能となりました。予測した許容打重ね時間を携帯端末等を通して情報共有できるため、打重ね管理時間が少なくなる可能性が生じた場合でも、あらかじめ余裕を持って対策を講じることが可能で、コンクリートの品質確保に繋げることができます。

図2 コンクリート打重ね品質管理システムのイメージ図

図3 予測した許容打重ね時間の誤差例

今後の展開

 コンクリート構造物の長期的な耐久性を確保し、高い品質のコンクリート構造物を構築するために、現場条件に応じた適切な打重ね管理ができる本システムを組み込んだ高機能のICTコンクリート打設管理システムを、積極的に現場へ展開していく予定です。さらに、より多くのセメント・配合、施工条件等におけるデータベースを充実させ、予測精度の向上を図っていきます。

 

ニュースリリースに関するお問い合わせ

飛島建設株式会社 経営管理本部 経営企画部 広報室 松尾 和昌 TEL: 044-829-6751

技術・資料に関するお問合せ先

飛島建設株式会社 技術研究所 第一研究室 松元 和伸 TEL:04-7198-7572



※1)ICTコンクリート打設管理システム

 ICタグや携帯電話などのICT(情報通信技術)を活用し、コンクリート構造物の品質確保と省力化を実現します。コンクリートの品質検査結果や使用制限時間、打重ね制限時間などの施工情報をWEB上のデータベースでリアルタイムに一元管理することで、コンクリートの品質を確保するとともに、打設したコンクリートのトレーサビリティを実現します。

 特長
  ●品質管理項目のWEB上での一元管理により、コンクリートの品質を確保
  ●ICタグや携帯電話などの活用によりデータ入力を省力化
  ●検査時のデータや撮影した画像をリアルタイムに共有
  ●携帯電話通信やWi-Fi通信など各種の通信方式が利用可能

(飛島建設、2009年12月ニュースリリース)

 

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