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(株)最上クリーンセンターでの「石綿含有廃棄物等の無害化処理事業」を本格稼働(2013年8月6日)

(株)最上クリーンセンターでの「石綿含有廃棄物等の無害化処理事業」を本格稼働
-火入式を執り行い、無害化処理を開始-

 株式会社最上クリーンセンター(社長:大場千佳子)と飛島建設株式会社(社長:伊藤寛治)が共同開発した「投入設備一体型溶融炉によるアスベストの高効率溶融無害化処理システム」を用いた事業炉が本格稼働しました。

 平成25年8月2日(金)に関係者の列席する中、火入式が執り行なわれ(写真-1,2,3参照)、施設の安全祈願の神事に引き続き、最上クリーンセンターの親会社である株式会社大場組の大場利秋社長と飛島建設株式会社の伊藤寛治社長が点火スイッチを押し、無事、溶融炉に火が入れられました。最初に処理される廃棄物は、平成23年に発生した東日本大震災で津波により被災した気仙沼の建物より排出された約100立方メートルの廃石綿等です。

 この事業炉は、株式会社最上クリーンセンターが、山形県最上郡最上町(図-1参照)の同社敷地内に新たに設置したもので、本年3月15日に環境省の「無害化処理認定」を取得した東日本で初めての石綿含有廃棄物等の無害化処理施設です。一日当たり最大21.6トンの処理能力を有し、廃石綿等、石綿含有産業廃棄物および石綿含有一般廃棄物の全ての石綿含有廃棄物等を処理対象とします。

 同施設には、既に吹付け石綿の他、このシステムの特長である破砕処理による高効率化を求め、石綿含有のスレート建材や保温材等の処理依頼が寄せられています。 株式会社最上クリーンセンターの阿部良春専務からは、「石綿含有一般廃棄物の処理許可も取得していることから、東日本大震災での石綿含有廃棄物の処理推進にも寄与できれば。」とのお話がありました。

以下は、平成25年3月9日にリリースした内容と同じです。

施設の特徴

  本施設は、「投入設備一体型溶融炉によるアスベストの高効率溶融無害化処理システム」(図-2参照)を採用し、負圧管理した投入・破砕設備により、処理ライン外に石綿繊維を飛散させることなく、破砕、搬送、溶融無害化処理することで、環境省の無害化処理認定を取得しています。これにより、従来の溶融施設では禁止されている廃石綿等の破砕処理を実現しました。

 通常、廃石綿等に相当する石綿含有保温材、断熱材等は、数十cm程度の大きさと5~10cm程度の厚さの塊で除去工事現場から排出されます。比較的小型の表面溶融炉では、このような塊の保温材や断熱材等を溶融処理することは困難でした。本施設は、溶融炉への投入前に廃棄物を一定寸法以下に破砕するため、小型の表面溶融炉でも効率よく溶融無害化することが可能です。スクリュウコンベヤーを用いて破砕した廃棄物を溶融炉に連続定量供給することで、溶融炉の負荷を安定させることができ、同様の表面溶融炉よりも効率的な溶融無害化処理を実現しています。これにより、溶融無害化処理コストを従来の75%~50%に軽減することが可能となりました。

  この施設は、石綿含有保温材、断熱材等を効率的に無害化処理するため、次のような特徴を持っています。
  • 3重スライドゲート式の投入口により、破砕に伴う石綿繊維の飛散防止を図るとともに、投入口サイズを
    900mm角とすることで、大サイズ(市販袋規格:850ミリ×1,280ミリ)袋での廃棄物受入を可能としています。
    大サイズ袋の使用は、石綿除去工事での作業量の軽減、コストダウンにも寄与します。(写真-2~5参照)
  • 破砕機にて破袋し廃棄物を破砕した上で、少量ずつ溶融炉に連続投入するため、袋のまま炉内投入する
    溶融施設で課題となる廃棄物中野水分による水蒸気爆発の危険性がありません。そのため水ぬれ材であっても
    受入れが可能です。(写真-6~8参照)
  • 配管保温材等の保護に使われている金網やブリキ板程度の金属薄板は、剥がさずに受け入れることができます。
    (写真-6~8参照)
  • ダクトフランジ等の肉厚な金属が一体となっている廃棄物は受入できませんが、意図しない金属塊の混入は、
    金属探知機により投入前に排除するため、排出側での厳密な仕訳を求めません。
  • 溶融無害化処理生成物である水砕スラグは、粒度調整等の処置をしたうえで再生細骨材(リサイクル品)として
    有価販売します。(写真-9~11参照)

写真-1.点火ボタンを押す大場利秋社長((株)大場組)と伊藤寛治社長(飛島建設(株))

写真-2.無害化溶融施設の安全祈願

写真-3.伊藤寛治社長(飛島建設(株))の玉串奉奠

図-1. (株)最上クリーンセンターの位置図

〒-999-6102
山形県最上郡最上町東法田928
(株)最上クリーンセンター
   専務取締役 阿部良春
Tel:0233-43-4710
東京~最上町間: 
約460km(東北道経由)
  約550km(関越道経由)
名古屋~最上町間: 
約700km(中央道経由)


図-2. 投入設備一体型溶融炉によるアスベストの高効率無害化処理システム フロー図


  1. 前室に荷降ろししたフレコンパック入の石綿含有廃棄物等は、そのままホイストで
    5階投入室に荷揚する。
  2. 投入室でフレコンパックを開放、二重ビニル袋詰めされた廃石綿等を投入口に投入する。
  3. 三重ゲートにより粉じん飛散を防止する。
  4. 破砕機で投入された石綿含有廃棄物等を所定寸法以下に破砕する。
  5. 破砕された石綿含有廃棄物等は、スクリュウコンベアを乗り継いで溶融炉に連続して
    定量を搬送する。
  6. 溶融炉にて重油式表面バーナにより1500℃以上に加熱され、溶融したものが
    オーバーフローして湯口へ流れ出る。
  7. 湯口から流れ出た溶融物は水槽に自然落下、冷却粉砕され水砕スラグとなる。
  8. 水槽に溜まった水砕スラグは、回収用スクリュウコンベアにて回収箱に受け、
    粒度調整等を経て再生骨材として再利用する。
  9. 溶融炉の排ガスは誘引ファンにより煙突から外気へ放出される。このとき、
    空気予熱器→冷却塔→サイクロン→バグフィルタを経由することで、
    排ガス放出基準を満たしている。
  10. 投入設備棟の負圧除じん装置は、投入設備内と投入室内を負圧に維持する。



 
写真-4. 投入口への廃棄物投入例
    中袋で2,3個を同時投入可能

 
写真-6. 投入口の3重ゲートとホッパ
投入口は、投入設備棟の5階床面に設置されており、中サイズ袋であれば一度に2,3個を投入可能。大袋もそのまま投入可能。   3重のスライドゲート間のホッパからダクトにより除じん装置へ吸引することで、作業中は常に設備内を負圧としている。

 
写真-5. 投入口寸法

 
写真-7. 負圧除じん装置

投入口の大きさは90cm角で、大袋がそのまま投入可能である。スライドゲートは自動開閉で、破砕機で発生した粉じんの飛散防止もあり、常に1枚しか開かない機構としている。   2系統の負圧除じん装置により、作業中は、設備内だけでなく投入室内も常時負圧としている。

 








  写真-8. 4軸破砕機と破砕下ホッパ、
      消火用砂配管
  写真-9. 4軸破砕機の歯の状況

投入口から投入された石綿含有廃棄物等は、3重のスライドゲートを経て、自然落下により破砕機に投入される。
4軸破砕機には、粒径調整用のスクリーンがあり、所定寸法(凡そ5cm立方)に破砕後、下部のホッパに破砕物を一時溜める。
  4軸破砕機は、各軸に複数枚の回転歯があり、軸間で歯が噛み合わさった状態で回転する。

回転速度は遅く破砕に伴う粉じん発生は他の破砕機と比べて少ない。
各々の歯のカギ部分で袋物を破袋し、回転歯間のせん断によって、内容物を破砕している。

摩耗により回転歯間の隙間が開くのを防ぐため、常に回転歯同士を密着させる機構により、メンテナンス回数の軽減を図っている。







破砕機下ホッパから、密閉構造のスクリュウコンベアを乗り継ぎ、屋外の溶融炉へ破砕された廃棄物を搬送する。

搬送する廃棄物の種類(比重)に応じて、スクリュウコンベアの搬送速度を調節することで、常に定量(凡そ250g/sec)の廃棄物を溶融に供給することができる。

写真-10. 密閉構造スクリューコンベア(乗り継ぎ部)
 

 









  写真-11. 溶融スラグの出滓状況

  写真-12. 水砕スラグの回収状況

溶融炉に連続的に廃棄物を投入することで、溶融炉内の湯だまりをオーバーフローした溶融物は湯口より出滓する。

出滓した溶融物は、そのまま水槽に落下し、冷却破砕されて水砕スラグとなる。

  水槽内に堆積する水砕スラグをスクリュウコンベアで回収する。
回収される水砕スラグの単位時間(例:5分間)当たりの重量(ただし水分を切る)から、時間当たりの処理量を算定することで、投入した廃棄物量と出滓物量を比較する。
出滓量が投入量を下回る場合は、炉内堆積物量が増えていることから、バーナ及び流動化調整剤などの調整を図り、安定した出滓に努める。













水砕スラグは粒度調整等の処置を経て、再生細骨材(リサイクル品)として有価販売する。
 写真-13. 水砕スラグ  

ニュースリリースに関するお問い合わせ

飛島建設株式会社 経営管理本部 経営企画部 広報室 松尾 和昌 TEL: 044-829-6751

技術・資料に関するお問合せ先

飛島建設株式会社 建設事業本部技術研究所第二研究室 内田 季延 TEL: 04-7198-7553

処理依頼に関するお問合せ先

株式会社最上クリーンセンター 専務取締役 阿部 良春 TEL: 0233-43-4710

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