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新しい電気防食工法 亜鉛・アルミ擬合金溶射による電気防食工法
 電気防食工法は、鉄筋の根治的な防食工法として近年需要が増大している。しかし、現在主流の外部電源方式による電気防食は、陽極材と鉄筋との間に直流電源装置を介して、防食電流を供給する方式のため、電源装置の点検や防食電流の継続的なモニタリングなどの維持管理が必要となる。
 亜鉛・アルミ擬合金溶射による電気防食工法は、コンクリート表面に常温にて溶射した亜鉛・アルミニウム擬合金皮膜の犠牲陽極作用により鉄筋の防食を行うもので、流電陽極方式に属する。このため、電源装置が不要で維持管理が非常に簡単である。また、作業も塗装感覚で行えるため、施工効率が高く経済性に優れる工法である。
 一方、本工法では、陽極材である亜鉛・アルミニウム擬合金皮膜が消耗していくため10~20年程度で再溶射による更新が必要となる。しかし、従来の外部電源方式による工法においても、10数年で被覆材、充填材などの補助部材のメンテナンスが必要であり、LCCの観点からも十分なコストメリットを有しているといえる。
 このため、本工法は「防食機能を有する塗装」として塩害を受けた構造物の防食、あるいは塩害環境下の構造物の予防保全技術としてコンクリート構造物の長寿命化に貢献することができるものである。


システムの概要図
 亜鉛・アルミ擬合金溶射による電気防食システムは下図の通りです。溶射金属とコンクリート中の鉄筋の電位差を利用して防食電流を供給します。


工法比較
  直流電源方式 流電陽極方式
面状陽極方式 線状陽極方式 点状陽極方式 亜鉛シート方式 亜鉛・アルミ擬合金溶射方式
美 観 ×
防食効果
部材の荷重増
耐久性
狭隘部への適用性 × ×
維持管理の容易さ
初期費用


施工手順


検証実験
 亜鉛・アルミ擬合金溶射工法は、鋼製橋梁等の重防食の技術として多くの実績を有しています。研究グループでは、本工法のコンクリート構造物に適用について種々の基礎実験実施するとともに、海浜部に立地する橋脚において実証工事を実施し本技術の有効性を確認しています
 尚、基礎実験では、試験室レベルの小型供試体を用いた促進実験ならびに海洋環境での長期暴露実験による防食性能ならびに耐久性の検証を行っています。また、大形供試体実験ならびに試験工事においては、金属溶射の設計、施工のための各種データの蓄積を行っています。
 
 
海上暴露実験   大型供試体実験
     
   
橋脚での試験工事    



 

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