高架橋に対する防水工は、本来、上面から施工すべきことは理解されているものの、供用中のバラスト道床鉄道橋で漏水が発生した場合、施工が困難であるため、床版下面から補修が行われてきました。しかしながら、下面防水は、上部からの浸水は許したまま、その排水が困難となることから、コンクリートの含水率を高め、繰り返し荷重による疲労劣化の促進や凍害の助長等、構造物の耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。
本工法は、床版上面から行う漏水補修工であり、バラストを除去することなく、軌道上から含浸防水剤を散布するだけで床版防水を施す、極めて合理的な工法です。コンクリート構造物の延命化を図るとともに、高架下利用者からの苦情や雨樋設置による応急対策等、漏水に起因する維持管理の負荷を大幅に軽減します。
■床版に到達した含浸防水剤は、水分移動に伴って コンクリート内部まで浸透し、コンクリート内部に 防水層を形成します。
■含浸防水材は、コンクリート内部に存在するカルシウム 成分にのみ反応するため、バラストの機能を阻害する 心配はありません。
■砕石に付着残留した含浸防水剤は、後の降雨により 床版へ再散布され、コンクリートのひび割れ部に 効率的に供給されます。
■有害物質等の溶出の心配はありません。
※顆粒タイプの場合、@、Bの工程は不要です。
漏水箇所:高欄と床版の打継ぎ部 供用開始:昭和7年 防水材料:水溶液タイプ
効果発現:施工後約3週間
漏水箇所:床版コンクリート打継ぎ部 供用開始:昭和44年 防水材料:水溶液タイプ、顆粒タイプ
効果発現:施工後約1週間
漏水箇所:床版コンクリートひび割れ部 供用開始:平成14年 防水材料:水溶液タイプ
効果発現:施工後約2週間