CIVIL ENGINEERING
BRIDGE
橋梁の技術

CIVIL ENGINEERING
BRIDGE
橋梁の技術
合成桁橋のRC床版取替における急速撤去技術
従来の合成桁橋の床版取替は長期の通行止め期間を必要とし、鋼桁とコンクリート床版の接合部(以下、接合部)の除去に手間取ることが撤去技術の課題でありました。そこで、その接合部の除去作業を、通行規制を行わずに通行止め開始日までの準備期間に行えるHydro-Jet RD 工法(Hydro-Jet demolition technique for Replacing the decks)を開発しました。通行止め開始後における接合部の除去作業を不要とし、1回の床版撤去範囲を鋼桁位置に関わらず大きく設定することで、床版撤去期間とこれに伴う交通規制期間を短縮できます。
本工法は、阪神高速道路株式会社が募集するコミュニケーション型共同研究に、飛島建設株式会社と第一カッター興業株式会社が応募し、3社共同で開発した技術です。
1
2
3
4
5
鋼桁上のスタッドを全延長に渡って露出させるため、通行止め後はスタッドを切断するだけで速やかに床版を撤去できます。また鋼桁位置に関係なく床版を切断できるため、撤去するブロック数が少なくなります。以上によって、合成桁橋の床版撤去に伴う通行止め期間を従来の 1/2以下、床版のブロック撤去に掛かる工程に限っては 1/3 に短縮できます。
径間長 20m、2 主桁、1 径間の床版撤去における積算検討では、桁上コンクリートを後から手はつりする従来工法での通行止めは 18 日ですが、本工法では 9 日に短縮できます。
阪神高速道路での施工では、径間長 22m、2 主桁、3 径間の床版撤去を 20 日間(昼間施工のみ、1 径間当り 7 日間)で完了しています。床版ブロック撤去は1径間を1日(積算想定では3日)で撤去を完了できています。
径間長20m、2主桁、1径間の床版撤去における工程の比較表