株式会社ワコール新京都ビル建設工事

株式会社ワコール新京都ビル建設工事

美しい外観が特徴的な、
大手衣料品メーカーのビルを建設

丸みを帯びたデザインと美しい外観が特徴の「ワコール新京都ビル」。その独特なデザインが一際目を引くこの建物は、大手衣料品メーカー「ワコールホールディングス(以下ワコール)」の新しい営業拠点として建設されたビルです。飛島建設はビルの設計・建設にあたって、施工前のプロポーザル(提案)の段階から参加。工事にあたっては多くの女性スタッフが活躍するプロジェクトになりました。

  • ワコール新京都ビル作業所 意匠設計担当:工藤 恵美子(Emiko Kudo)

    ワコール新京都ビル作業所 意匠設計担当

    工藤 恵美子

    Emiko Kudo

    1991年入社

    意匠設計担当者として設計・監理業務を行う。

  • ワコール新京都ビル作業所 所長:地蔵 秀樹(Hideki Zizou)

    ワコール新京都ビル作業所 所長

    地蔵 秀樹

    Hideki Zizou

    1984年入社

    所長として現場の総合的なマネジメントを行う。

  • ワコール新京都ビル作業所 工事担当:東居 寛明(Hiroaki Azumai)

    ワコール新京都ビル作業所 工事担当

    東居 寛明

    Hiroaki Azumai

    2014年入社

    工事担当として現場の管理業務を行う。

MISSION

企業イメージにマッチした
「絹をまとったような」デザイン

企業イメージにマッチした「絹をまとったような」デザイン

ワコール様は女性用下着をメイン商材として取り扱っていることで広く知られる企業。そのため設計チームはデザインコンセプトとして、企業イメージとマッチする女性的な「柔らかいゆらぎ」というテーマを設定しました。
「そのときに言われていたのは『絹をまとったような外観』を目指そうということ。設計段階における抽象的なコンセプトを、いかに実際の建築物に落としこむかがプロジェクトの大きなキーポイントになりました」(地蔵)

企業イメージにマッチした「絹をまとったような」デザイン

またワコール様は、実際に働く従業員にも女性が多い企業。女性目線に立った機能的な使いやすさを実現することも重要なポイントになります。こうしてデザイン面と機能性、その両方を妥協なく追求する難易度の高いプロジェクトが始まりました。

プロジェクトメンバーも女性を中心に選定

プロジェクトメンバーも
女性を中心に選定

ダムのスペシャリストたちが集結、力を合わせ工事に挑む

設計・施工においても「女性ならでは」の視点と気配りが期待され、プロポーザル開始時から飛島建設の女性スタッフが多数抜擢されることになりました。意匠・構造・設備の設計担当者はもちろん、現場の管理・取りまとめを行う工事担当者にも女性が加わりました。

プロジェクト始動時から提案書作成、プレゼンテーションを経て、基本設計・実施設計、工事監理と意匠設計を担当してきた工藤は、どこまで女性の目線で快適な空間を追求できるかがポイントだったと振り返ります。「意匠・構造・設備・施工の各担当に女性スタッフを配置し、女性が働きやすい空間とは何かを、機能的な部分だけでなくデザイン的な部分を含め、考え尽くした事がすごく新鮮だった。」(工藤)

ダムのスペシャリストたちが集結、力を合わせ工事に挑む
DIFFICULT

納得のゆくパーツをつくるため、
徹底的にこだわり抜く

「絹をまとったような」外観を実現するため、絶対に欠かせない重要なパーツが「フィン」。これは建物外壁を装飾する、波打ったようなデザインのパーツです。例えばこのフィンに夕日がさすと光の加減によって陰影が生まれ、美しい立体感が壁面に描きだされます。

しかし設計図だけを見ても、フィンの繊細なニュアンスや具体的なイメージがなかなか掴みづらいという問題がありました。そこで実際に形や色などさまざまなパターンの試作品を製作、現場メンバーや設計チームは議論を交わしながらイメージにふさわしいフィンの形を徹底的に追求していくことになります。

SOLUTION

円滑なコミュニケーションこそ、
最善のソリューション

フィンの制作にあたり、現場レベルでのやり取りはもちろん、お客様であるワコール様担当者とも何度も綿密なやりとりを重ねました。飛島建設は技術的な面はもちろん、お客様への向き合い方やコミュニケーションに大きな定評を得ている建設会社。そうした真摯にお客様と向き合い続ける姿勢は創業以来受け継がれてきた社風であり、それが今回の現場にも生かされることになりました。こうしてブラッシュアップを重ねたフィンは、最終的に関係者全員が納得できる形へと行き着きました。

また機能面の部分で特に力を入れて製作されたのがトイレです。照明の明るさをはじめ、パウダールームに設置されたカーテンや洗面台の高さなどにもこだわり、徹底的に使う人目線に立った居心地のいい空間が完成しました。

円滑なコミュニケーションこそ、最善のソリューション

さらに環境面において難しかったポイントが、京都駅近くの都心部における工事だったこと。騒音・振動などの問題を含め、近隣住民への配慮は毎回の現場で欠かせないことですが、今回はそれに加えて観光客への気配りも心がけました。特に東居は、住民の方と普段から何気ない日常会話を交わしたり、観光客に道を聞かれたら快く案内したりと、現場周辺の「良い雰囲気づくり」を意識していたといいます。
「例えば騒音・振動が予想されるときは、必ず事前に近隣のお宅を訪問しアナウンスを行いました。その際に気になることがあれば、その場ですぐに伝えてもらう。そのようなコミュニケーションを意識していました」(東居)

円滑なコミュニケーションこそ、最善のソリューション
円滑なコミュニケーションこそ、最善のソリューション

「お客様」「現場」「近隣住民」3つのコミュニケーションが円滑に進んだことが、今回のプロジェクトの大きな成功要因。こうしてワコール新京都ビルは、2016年7月に無事竣工を迎えます。今回のプロジェクトを振り返り、現場を束ねた地蔵は次のように語ります。「同じ現場というのは一つとしてありません。プロジェクトごとの現場、お客様、環境に合わせたコミュニケーションの中で、ベストなものをつくっていく。それが私たち建設会社の仕事です。多くの女性スタッフが活躍してくれたことも含め、今回のプロジェクトは飛島建設にとっても新しいスタートになったと思います。」(地蔵)

円滑なコミュニケーションこそ、最善のソリューション

プロジェクトメンバー
からのメッセージ

  • ワコール新京都ビル作業所 所長 地蔵 秀樹
    ワコール新京都ビル作業所 所長地蔵 秀樹

    ものづくりに決して100%の正解はありません。その過程では悩んだり、苦しんだりすることもあると思います。しかし「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤しながら一つのものをつくり上げるその過程こそが、ものづくりの、そして建設の楽しさです。悩んだときは私たちもしっかりサポートしますから、まずは勇気を持って飛び込んできてください!

  • ワコール新京都ビル作業所 意匠設計担当 工藤 恵美子
    ワコール新京都ビル作業所 意匠設計担当工藤 恵美子

    建設業界は、これまで他の業界に比べて男性中心でしたが、女性が活躍できる業界に大きく変化してきています。更に女性が働きやすく魅力のある職場づくりに取り組んでいきます。ぜひ「ものをつくる」楽しさを一緒に味わいましょう。

  • ワコール新京都ビル作業所 工事担当 東居 寛明
    ワコール新京都ビル作業所 工事担当東居 寛明

    自分が携わった建物が地図に乗る瞬間は、言葉にできない達成感と喜びがあります。それは「この建物に自分も関わったんだよ!」と胸を張って自慢できるような瞬間でもある。そのような喜びを、これから入社してくるみなさんとも分かち合えれば嬉しいですね。