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飛島建設(株)・住友林業(株)・ミサワホーム(株)の3社で共同開発

-木材を活用した地盤補強工法として日本建築センター初の評定を取得-

2018年8月9日

 飛島建設株式会社(東京都港区港南、代表取締役社長乘京正弘)、住友林業株式会社(東京都千代田区大手町、代表取締役社長市川晃)、ミサワホーム株式会社(東京都新宿区西新宿、代表取締役社長執行役員磯貝匡志)(以降「3社」)は、木材を活用した地盤補強工法として一般財団法人日本建築センター(以降「BCJ」)初の評定を2018年1月26日付で取得、このたび評定に係る各種手続きを完了しBCJに最終図書が受理されました。建築分野の技術認証機関であるBCJの評定取得をもとに、丸太を使った軟弱地盤対策工法を確立していきます。

 軟弱地盤上に建物を建築する際には、安心して永く住み続ける上で建物が不同沈下しないよう地盤を補強することが重要になります。木杭は1950年代頃まで多く使われてきましたが、戦前・戦後の森林資源の枯渇、鉱物等地下資源の利用拡大などによりほとんど使われなくなりました。一方で、木杭の鉛直支持力※は、同形状のコンクリート杭や鋼管杭に比べて一般的に大きいことが知られています。そのため 3社は新しい軟弱地盤対策工法として木材を活用する「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法」の共同開発を進めています。

※鉛直支持力:垂直方向の力を支える

※鉛直支持力:垂直方向の力を支える

 今回BCJの評定を取得したのは、地中における丸太単体の鉛直支持力の設計手法、施工方法、現場品質管理方法に関するもので、戸建て住宅等への使用を想定した「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法」開発への第1ステップとなります。飛島建設が本研究開発計画の立案、進捗等の総括管理を担当し、3社で研究開発の実施、実用化の検討を行い、住友林業とミサワホームがこれまでの経験を活かし、BCJ評定取得の対応を担当しました。

 今後3社は丸太頭部の処理方法や継ぎ丸太への対応、住宅地等における平面的な地盤補強の設計方法および品質管理方法を課題として研究開発を進め、次ステップの評定を取得し2019年度の実用化を目指します。また木材を活用した本工法は新たな木材需要創出にも繋がります。現在、戦後に植栽されたスギ、ヒノキなどが伐期を迎えており、国産材の利用拡大、自給率の向上への取り組みが加速しています。地盤補強対策に木材を積極的に活用することで、持続可能な森林経営にも貢献します。さらに、光合成により二酸化炭素を吸収し、炭素として固定した木材を半永久的に活用することで、環境にも配慮します。

丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法

 軟弱な粘性土地盤のほか、砂地盤との互層地盤なども含む軟弱地盤に建築する戸建て住宅等への使用を想定し、スウェーデン式サウンディング試験結果を用いた丸太単体での許容鉛直支持力の算定式を構築しました。小規模建築物の地盤補強に用いられる一般的な許容鉛直支持力の算定式に評定で認められた係数をかけることにより、丸太を用いた場合の鉛直支持力は従来よりも大きく見ることができる様になります。使用するのは、皮を剥ぎ両端面を平坦に切断した生の丸太で、樹種はスギ、カラマツ、ヒノキなどです。LP-SoC工法は丸太頭部が常に地下水位以深にあるため地盤補強材は半永久的に使用することが可能です。丸太は、木材活用地盤対策研究会(参照:以下ご参考欄)指定先企業が品質を含めた管理を行います。

*スウェーデン式サウンディング試験:
地盤の硬軟や締まりの程度などを判定する地盤調査法の一つ。先端がキリ状の鉄の棒(ロッド)に荷重を加え、または、荷重を加えたままロッドを回転させ、所定の貫入量に要した荷重と回転数を計測する。

ご参考

 3社は,地球温暖化の緩和・森林育成と木材を活用した地盤対策技術の普及、向上、並びにその発展を図ることを目的として、2014年2月に「木材活用地盤対策研究会」を発足させました。「丸太打設液状化対策&カーボンストック(LP-LiC)工法」の展開とともに、新しい軟弱地盤対策工法とし木材を活用する「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法」の共同開発を進めています。両工法の取り組みは、林野庁が推進する「平成29年度 新たな木材需要創出総合プロジェクト事業」のうち「地域材利用促進のうち新規分野における木材利用の促進」の補助事業の成果です。

丸太打設液状化対策&カーボンストック(LP-LiC)工法

 皮を剥いだ生の丸太を地盤の緩い砂地盤に静的に打設し、地盤の密度を高める液状化対策工法です。液状化対策工法に丸太を使うことで、木材は液状化の発生する地下水位以深では酸素が不足するため腐ることがありません。大気中の二酸化炭素を光合成により吸収し炭素として固定した木材を半永久的に活用でき温室効果ガス削減に貢献できます。本工法は既に(一財)先端建設技術センターより技術審査証明を、(一財)日本建築総合試験所より建築技術性能証明を取得しています。

「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック(LP-SoC)工法」 イメージ

図1 施工概要

■ 図-1 施工概要

写真1 現場実証試験の状況

■ 写真-1 現場実証試験の状況

写真2 大潟村(八郎潟干拓地)における秋田県立大学敷地内での実証実験の様子

■ 写真-2 大潟村(八郎潟干拓地)における秋田県立大学敷地内での実証実験の様子

ニュースリリースに関するお問い合わせ

  • 飛島建設株式会社 企画本部 広報室
    TEL:03-6455-8312
  • 住友林業株式会社 コーポレート・コミュニケーション部
    TEL:03-3214-2270
  • ミサワホーム株式会社 コーポレートコミュニケーション課
    TEL:03-3349-8088