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木鋼ハイブリッド梁「MuKu+WOOD®(むくっど)」

技術概要

 MuKu+WOOD®は、木梁(集成材)とターンバックルや斜材などの鋼製部材を組み合わせた木鋼ハイブリッド梁であり、主フレームを鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄骨造とした建築物において小梁として使用します。

 本製品には「間柱なしタイプ」と、木梁の中央を間柱で支持することで最大14mのスパンに対応した「間柱ありタイプ」の2種類があります。(図1、写真1)

 MuKu+WOOD®では、鋼製部材の働きによって長期荷重(建物の自重、人や家具などの重量)による木梁のたわみが抑制されるため、木梁を単独で用いた場合と比較して、小さな梁せいで大スパンに対応することができます。また、一般的に張弦梁と称される部材と比較しても梁せいを抑えることができるため、屋根だけでなく、庁舎や事務所ビルなどの一般階の床にも適用することができます。

間柱なしタイプ

(a) 間柱なしタイプ

間柱ありタイプ

(b) 間柱ありタイプ

図1 MuKu+WOODの構成

間柱なしタイプ

(a) 間柱なしタイプ

間柱ありタイプ

(b) 間柱ありタイプ

写真1 MuKu+WOODの載荷実験

技術の特徴

  1. 1

    木梁と鋼製部材の合理的な組み合わせ

     MuKu+WOOD®に長期荷重が作用すると、斜材やターンバックルに引張力が生じます。この引張力の鉛直成分と釣り合うように、木梁を真上に持ち上げる力が生じます。(図2)

  2. 2

    鋼製部材の効果で梁せいを抑制

     木梁を単独で用いる場合は、鉛直荷重によるたわみを制限値以下に抑えるために、梁せいを大きくする必要がありますが、MuKu+WOOD®の木梁では斜材やターンバックルによる支持により、小さな梁せいでもたわみを制限値以下に抑えることができます。

  3. 3

    コスト削減効果

     一般に流通している集成材のサイズは、幅が105mmまたは120mmで、梁せいが450mm以下です。このサイズを超えると特注材となり、材料単価が大幅に増加します。MuKu+WOOD®は木梁のせいを抑えることができるため、一般流通サイズの集成材で対応が可能であり、木梁を単独で用いる場合と比較して材料コストを削減できます。

実大床試験体

図2 長期荷重に対するMuKu+WOODの力の釣り合いイメージ

従来工法との比較、長所

 MuKu+WOOD®の仕組みは一般的に張弦梁と称される部材と類似していますが、部材構成や建築物における適用箇所が異なります。(表1)

 一般的な張弦梁では、下弦材の端部を耐力の小さい木梁に接合することから、木梁のたわみを抑える効果を十分に得るために、下弦材の勾配を大きくする必要があります。その結果、下弦材を含めた全体の梁せいが大きくなるため、適用箇所が大空間を有する建築物の屋根などに限られます。(図3(a))

 一方、MuKu+WOOD®は、斜材の端部を耐力の大きい主フレームに接合することから、下弦材の勾配を小さくして全体の梁せいを抑えても、木梁のたわみを抑える効果を十分に得ることが可能であり、庁舎や事務所ビルなどの一般階の床にも適用できます。(図3(b))

表1  MuKu+WOODと一般的な張弦梁の特徴の比較

  2MuKu+WOOD 一般的な張弦梁
主な構成部材 木梁、下弦材 木梁、下弦材、束材
下弦材の端部 主フレームに接合 木梁に接合
下弦材の接合部耐力 大きい 小さい
下弦材の引張力 大きくできる 小さくする必要がある
下弦材の勾配 小さくできる 大きくする必要がある
梁せい 小さい 大きい
主な適用箇所 庁舎や事務所ビルの一般階の床 大空間を有する建築物屋根
間柱なしタイプ

(a) MuKu+WOOD

間柱ありタイプ

(b) 一般的な張弦梁

図3 MuKu+WOODと一般的な張弦梁の概要

主な適用範囲

  • 適用可能な構造:鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄骨造の大梁など
  • 設置する建築物の高さ:60 m以下
  • 木梁の長さ:間柱なしタイプで12 m以下、間柱ありタイプで12 m超~14 m以下

表彰・評定取得

評定機関:日本ERI株式会社
評定番号:ERI-K23005
評定取得日:2024年2月29日

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関連資料
 
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