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制震・免震・耐震

飛島の技術-建築のメインビジュアル

主筋周囲拘束補強型RC梁『CCM-RC梁』部材工法

大地震時の損傷低減が可能なRC梁部材

 CCM-RC梁工法は、梁端部のせん断補強筋間に、主筋を囲うように拘束筋(CCM筋)を設けることで、主筋と周囲のコンクリートとの一体性を高め、損傷を抑制し、耐震性能(=エネルギー吸収性能)を向上させる工法です。(図1)

 大地震時に生じる付着割裂ひび割れを抑制することで、梁部材の靭性能を向上させ、建物全体の耐震性能を高め、被災後の修復コスト抑制にも繋がります。(写真1)

 なお、主筋およびせん断補強筋は、現行の設計基準に基づいて設計されたRC梁と同様の方法で設置します。

図1 CCM-RC梁の構成 イメージ

図1 CCM-RC梁の構成

写真1 部材実験後の損傷状況(1/30rad経験後) イメージ

写真1 部材実験後の損傷状況(1/30rad経験後)

技術の特徴

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    損傷低減

     実大部材実験により、CCM-RC梁は大変形時に発生する付着割裂ひび割れを抑制し、ひび割れ面積を減少させることが確認されました。

  2. 2

    靭性能

     CCM-RC梁は、付着割裂ひび割れを抑制する事で、急激な耐力低下によって生じる脆性的な破壊形式である付着割裂破壊を起こさないことから、靭性能が高いRC梁部材であると言えます。(図2)

    図2 CCM筋による付着強度増大 イメージ

    図2 CCM筋による付着強度増大

  3. 3

    エネルギー吸収性能

     主筋周囲の付着割裂ひび割れを抑制することで、スリップ挙動を少なくできます。(図3)
    またエネルギー吸収性能(履歴ループ面積)も大きくなります。これを等価粘性減衰heqで表すと、8%~24%のエネルギー吸収性能が増大していることがわかります。(図4)

    図3 荷重-変位関係 イメージ

    図3 荷重-変位関係

    図4 等価粘性減衰heq イメージ

    図4 等価粘性減衰heq

本工法の適用範囲

  1. 建築物の高さ:60m以下
  2. コンクリートの種類:設計基準強度Fc=21N/mm2から33N/mm2までの普通コンクリート。
  3. 付着割裂破壊に対する安全性の検討において、CCM筋の効果を計算式に算入できる。

CCM-RC梁の構造規定

  1. CCM筋の配置:梁端部から梁せいDの区間に配置(図5)
  2. 適用位置: 1つのCCM-RC梁において、CCM筋を梁端部の両側又は片側、その上端もしくは下端のそれぞれ任意の位置に適用可能
  3. CCM筋はせん断補強筋の間に1つ以上配置
  4. 軸筋は柱梁接合部へ定着しない
図5 CCM-RC梁の全体図 イメージ

図5 CCM-RC梁の全体図

評定取得

  • 評定機関:一般財団法人 日本建築センター
  • 評定番号: BCJ評定-SS0065-01
  • 評定取得日:2024年2月26日

 本工法の開発は、株式会社熊谷組と鉄建建設株式会社との共同研究開発により行われた工法です。