CIVIL ENGINEERING
DAM
ダムの技術

CIVIL ENGINEERING
DAM
ダムの技術
建設工事現場から発生する騒音の異常値を24時間対応で監視・警告する
-工事現場で移動する騒音源を識別する移動騒音源追尾型マルチチャンネルマイクロホンを考案・実用化-
【移動騒音源対応型・工事騒音リアルタイム評価・対応システムの概要】
建設工事現場から発生する騒音を24時間連続で監視し、異常値を警告する独自技術の「工事騒音リアルタイム評価・対応システム」について、移動騒音源追尾型マルチチャンネルマイクロホン(以後、マルチチャンネルマイクロホン)を考案し、解析手法を確立し、工事現場で稼働するダンプトラックやブルドーザ等の移動騒音源にも精度の良い監視ができるようにしました。
●:現在の騒音源位置 ○:過去騒音源位
従来型システムの機能を維持し、ダンプトラックやブルドーザなど移動する騒音源の監視も可能にしたものです。具体的には以下の特徴があります。
移動騒音源を追尾するには、騒音源の位置情報を解析する必要があります。既往の研究成果として、一対のマイクロホンに入射した音波から、騒音源の方向を計算する理論があります。当システムのマルチチャンネルマイクロホンは一対のマイクロホンを3組以上組み合わせることで、各マイクロホン対からの騒音源方向を計算し、その結果から騒音源方向の交点、すなわち、騒音源の位置情報を求めています。開発にあたり、マイクロホン配置と位置情報の計算方法を検討し、様々なタイプのマルチチャンネルマイクロホンを試作し解析精度の検証を行いました。その中から、実用性に優れた2軸型(水平面内の監視)、および3軸型(水平面と鉛直面の監視)を工事現場に設置して実証を行いました。
マルチチャンネルマイクロホン設置例(2軸型)
マルチチャンネルマイクロホン設置例(3軸型)
これまでは、トンネル工事やダム工事を中心に展開を図ってきましたが、移動騒音源対応型・工事騒音リアルタイム評価・対応システムの開発により、都市土木工事や建築工事へも適用拡大を図る予定です。