CIVIL ENGINEERING
MARINE

海洋・港湾技術

飛島の技術-土木のメインビジュアル

スリップフォームケーソン工法

煙突やタワー等の鉄筋コンクリート製塔状構造物を急速に構築することができる当社のスリップフォーム工法(移動型枠工法(下図参照))を水密性が要求される大規模海洋ケーソンの製作に適用した技術です。
大規模海洋構造物に用いるケーソンを省力化施工により短期間で大量に製作することが可能です。
多様な断面形状を有する場合(下の写真参照)でも、鉄筋型枠組立からコンクリート打設を連続的に行え、高品質なケーソンを短期に製作できます。

スリップフォームケーソン工法 イメージ

スリップフォームケーソン工法の特長

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    高品質なケーソンを製作することができます。

    • コンクリートを層状(25cm程度)に連続打設するので、密実で打ち継ぎのない壁体を構築できます。
    • 多様な断面形状にも対応でき、耐久性に加えて高い水密性が要求される大型海洋ケーソンを高品質に製作することが可能です。
    • 型枠の起動装置、測量装置は全てコンピューターにて集中制御を行うので、高い施工精度を確保できます。

    スリップフォームケーソン工法の特長 イメージ

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    省力化して工期を大幅に短縮できます。

    • 型枠の組立および解体は、ケーソン1函につき一度で済みます。
    • 昼夜連続作業で、型枠上昇速度2~4m/日を確保することができるので、工期の大幅な短縮が可能です。
    • ケーソン製作ヤードにウォーターキャスター等による横移動ラインを設置して製作工程を流れ作業とし、ガントリークレーンによるスリップフォーム型枠の一括据付・撤去方式と進水台船(DCL)を利用すれば、ケーソン製作の急速施工が可能となります。
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    高い安全性が確保できます。

    • 打設リフトごとの型枠・足場組立が不要で、スリップフォームに作業床が整備されているので、極めて高い安全性が確保されます。

従来工法との比較

経済性製作函数が多くなれば、従来工法と同程度のコストとなります(従来工法:FD上での大版工法)。
工期短縮従来工法に対して、半分以下の工期で製作できます。さらに、製作函数が多くなるほど工期は大幅に短縮されます(下表参照)。

大量製作の場合の製作日数比較試算例

 項目スリップフォーム工法在来工法
工程1函当り製作日数16日/函約90日/函
上昇速度2m/日0.5m/日

※スリップフォーム工法:(底版部:在来工法+側壁部:SF工法)+横移動方式+FD、在来工法:FD上での大版工法

外部団体への登録状況

運輸省技術評価取得(1996年、評価証第96101号)

施工手順

1函製作ごとの組立解体を省力化したスリップフォーム工法により、ケーソン製作から進水までの一貫した急速施工が可能です(下図参照)。

スリップフォームケーソン工法の施工手順 イメージ