深層学習を活用した切羽観察記録自動出力システム「Auftakt for Tunnel Face」
技術概要
山岳トンネル工事では、掘削直後の切羽状況を評価項目ごとに評価・記録する作業である切羽観察が日々実施されています。この業務は、切羽の安全管理や経済的な施工を支える上で重要な役割を持ちますが、掘削直後の切羽直近で目視判定作業を行うために掘削作業への影響に留意する必要があり、時間的に制限された環境下での作業が要求されます。
Auftakt for Tunnel Faceは、このような経緯から深層学習を「作業者を補助する技術」として適用し、切羽観察業務を半自動化して省力化することを目的として開発したシステムになります。
システムの実行フロー
GANによる切羽写真の変換例
物体検出ネットワークによる切羽上半検出例
アプリの画面表示例
技術の特徴
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- 切羽写真をアップロードすることで自動的に画像解析が開始する仕様としています。これによって、切羽観察記録完成までの観察者の操作は写真のアップロードと自動的に作成された切羽観察記録の修正作業の2つだけに集約され、作業量の大幅な軽減が期待できます。
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- 敵対的生成ネットワーク(GAN)、物体検出ネットワーク、画像識別ネットワークの3種から構成される深層学習モデルを組み込んでおり、切羽スケッチと切羽評価点の自動出力に対応しています。
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- 切羽写真をアップロードするためのアプリケーションを、スマートフォンまたはPCのどちらでも動作するよう構築しているため、新たに機器を導入せずともシステムを運用することが可能です。