地下空間・トンネルの防災｜防災のトビシマ

調査・診断技術

トビシマでは、1968年十勝沖地震以来、地震後の現地調査を国内外で数多く実施してきました。調査から被害の原因・特徴を明らかにし、調査・設計・対策・モニタリング技術に反映することで、より安心して暮らせる地震に強い構造物の建設に向けて各種の研究開発に取り組んでいます。

トンネルや地下空洞とその周辺で、どのように地下水環境が変化するか予測するための解析技術で、トンネル等の安定性を評価するうえで重要な要素です。Darcy則等の基本方程式を地盤の水理学的特性、境界条件のもとで解析し、地下水の変動予測、地下水低下のための揚水流量の予測などを行います。

地下空洞などの地盤構造物の応力・変形挙動を解析的に求める場合に用います。複雑な形状や地盤条件に従ってモデルを有限要素に近似し、連続体として取り扱う解析法で、代表的なものとして有限要素法や非線形問題に大変形が扱える有限差分法があり、静的・動的な解析の実務で数多くの実績があります。

トンネル等の安定性は、岩盤の層理や節理などの亀裂（不連続面）の構造に大きく影響されます。数々の岩盤掘削工事で培った岩盤不連続面の調査・解析技術により不連続面の特性を明らかにし、地下空間やトンネルの岩盤崩壊に対する安定性の評価を行います。

〈トンネル技術を駆使して地下空洞を構築〉大規模地下空洞などの企画、開発、設計から施工まで一貫した対応が可能です。

地下空洞やトンネル等の耐震補強としては、鋼板内張補強工法（鋼板巻立て工法）、新素材シート補強工法、増厚巻立て工法等があり、必要とされる耐力や制約条件に応じて最適な工法を選択して実施します。

トンネル等に近接して廃坑、採石場跡、防空壕跡などの地下空洞がある場合には、巨大地震の発生時等に重大な損失を与えることが懸念されます。本工法は産業副産物等と固化材を混練したスラリーを地下空洞に注入して地盤の安定化を図る工法で、限定した範囲の空洞を隅々まで確実かつ経済的に充填できます。

トビシマは豊富な実績をもとに、優れた耐震性を有する地下空間を利用することで、非常時（特に地震時）における防災拠点施設やシェルターなどの建設を実現します。

高強度・高品質吹付けコンクリートの適用により、掘削直後の地山の緩み防止、長期的な荷重の増加や変形に対する耐力を向上させることが可能となり、トンネルの大断面化・偏平化等のニーズに対応するものです。