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LABORATORY TOUR
技術研究所ツアー
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社会における環境への関心が高まるなかで、音響も重要な研究テーマの一つです。土木・建築技術の向上は音との戦いの歴史でもあります。そうした中、新たな吸音材料、建築材料及び工法の開発、環境アセスメントに関する確認実験等はますます注目されています。音響実験棟は、基礎的な物理データの収集を主な目的とする無響室と残響室、より実際に即した実験を行う住宅用実験室と模型実験室、そしてこれらの実験室で得られたデータをリアルタイムで解析する計測室によって構成され、各種のニーズに的確に応えています。
残響室の内部は音がほとんど減衰しないようコンクリート打ち放し仕上げになっています。このため、室内で発生した音は長時間響きつづけ部屋全体にまんべんなく拡散してどの位置でも音の大きさはほとんど同じ空間(拡散音場)となっています。残響室は隣り合わせに二つあり、この間に10m2の開口があります。試験用途により片側の残響室を単独で使用する場合には、PC版を挿入して開口を塞ぐことができます。
第一残響室 | 第二残響室 | |
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床面積 | 60m2 | 42m2 |
表面積 | 295m2 | 208m2 |
容積 | 350m3 | 210m3 |
出入口扉 | 2.0m × 2.0m H コンクリート充填防音扉 | 0.9m × 2.0m H コンクリート充填防音扉 |
残響室間開口寸法 | 3.7 m × 2.7m H | |
屋根・壁勾配 | 15度 | |
壁・天井コンクリート | 300mm | |
床仕上げ | コンクリート金ゴテ | |
壁・天井仕上げ | コンクリート打ち放し |
住宅用実験室は実際の集合住宅の居室を模した3階建ての施設です。この実験施設は集合住宅やホテルにおける床衝撃音や壁の遮音性能を測定することを目的としておりコンクリート素面の床および壁面にフローリングやプラスターボードなどの仕上げ材を施工して、実際の施工条件での遮音性能を測定することができます
床コンクリート厚 | 180mm、200mm、PC版設置用開口(2階)、150mm(3階) |
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壁コンクリート厚 | 180mm、200mm(1階)、150mm(2階)、開口(3階) |
室寸法(1階) | 3,600mm × 2,700mm × 2,750mm H (3室) |
室寸法(2階) | 3,600mm × 2,700mm × 2,750mm H (2室) |
室寸法(3階) | 3,600mm × 5,400mm × 2,750mm H (1室) |
床仕上げ | コンクリート金ゴテ |
壁仕上げ | コンクリート打ち放し |
天井仕上げ | コンクリート打ち放し |
無響室内部は音がほとんど反射しないように作られています。このため、音響的には床・壁・天井が無い空間(自由音場)として考えることができます。これは、音の実験では壁面などからの反射音があると分析が複雑になるため、このような特殊な室内で計測を行います。
内部容積 | 201.6m3 |
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内部寸法 | 6.0m × 7.0m × 4.8m H |
外部遮音壁 壁、天井 | コンクリート300㎜ + 空気層300㎜ |
外部吸音層 | ロックウール(80㎏/m3)厚50㎜ |
内部遮音壁 | 合板12㎜ + 石膏ボード12㎜×2枚 |
吸音層 | 600㎜ × 600㎜ × 800㎜ H グラスウール32㎏/m3 三連式先端カット型 |
防音扉 | 1,500㎜ × 2,000㎜ (回転式両開親子扉) |
空調機 | 冷暖兼用タイプ 冷房能力;6,300 kcal/h 暖房能力;6,500 kcal/h |
内部監視装置 | 固定式カメラ 及び モニターテレビ |
模型実験室の床はコンクリート仕上げとなっており、壁・天井表面はグラスウールの2層表面仕上げに、石膏ボード、空気層、及び外部遮音層(ALC板100mm)を組み合わせた構造の半無響室となっています。
内部容積 | 950m3 |
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内部寸法 | 16.0m × 10.0m × 6.0m H |
外部遮音壁(壁・天井) | ALC版100mm(一部コンクリート)+ 空気層280mm |
内部遮音壁(天井) | 石膏ボード9mm |
内部遮音壁(壁) | 石膏ボード12mm |
吸音層 | グラスウール24kg/m3 + グラスウール16kg/m3 ネット押え |
床仕上げ | コンクリート金ゴテ |
揚重設備 | 1tホイストクレーン |
音源装置 | ジェットノイズ用エアー装置 × 3箇所 |