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技術研究所ツアー

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風洞実験棟

文明が発達し、高層ビルが林立している現在においても、我々は台風の発生を押さえることはできません。しかし、技術の力で風をコントロールし、台風による被害を最小に抑えたり、不快な風を心地よい風に変えたりすることはできるようになりました。風をコントロールするときに威力を発揮するのが、風洞実験技術です。
風洞実験棟では、風による力を測定し構造体の設計やガラスの厚みの検討をおこなう耐風実験、高層ビル周辺の風向風速変化を予測しビル風の防止を図る風環境実験、強風に伴い手すりやルーバーから発生する風切り音の測定などを実施することができます。

乱流境界層風洞

風洞は実験室の中に強い風を発生させる装置で、街,構造物,外装材などが強風によって受ける影響を調べるのためのものです。特に乱流境界層風洞は、自然界に吹く風を縮尺した形で再現させることができます。
自然風を縮尺して再現できるため、直径1kmにおよぶ街の模型を用いたビル風予測、数百mもの超高層ビル模型を用いての風揺れ予測など、スケールの大きな実験に活躍しています。またこの風洞は測定洞断面が大きいことから、実物を用いての外装材の耐風試験にも用いられます。

仕様

形式 密閉回流型乱流境界層風洞
風路全長 90m
測定部断面 2.6m(幅)×2.0m(高さ)
測定部長さ 17.8m
ターンテーブル直径 2m
縮流比 1:4
送風機 直径 3m
出力 110kW
最大回転数 1450rpm
最大風速 30m/s(無負荷)
平均風速比分布 ±0.3%
乱れの強さ 0.4%

簡易無音風洞

簡易無音風洞は、測定室の暗騒音レベルを抑えることによって、強風に伴い手すりやルーバーから発生する風切り音を測定することができる風洞です。

仕様

室寸法 5.4m(縦)×5.6m(横)
吹き出し口寸法 0.5m(幅)×0.5m(高さ)
最大風速 20m/s
暗騒音レベル 45dB(風速10m/s時)