CIVIL RENEWAL
TUNNEL

トンネル・シールドリニューアル

リニューアル/ソリューション-シビルリニューアルのメインビジュアル

国内最大径の強化プラスチック複合管(FRPM管)による更生工事

 近年、導水路の補修方法として、既設のトンネル内に既製管を挿入し、その周辺をモルタルで充填する更生工法が採用されることが多くなっています。メリットとして、通水性が改善できること、外力に対しても対抗できること、メンテナンスやこれに必要とされる費用を大幅に低減できることなどが上げられます。
 池田市配水トンネルは、池田市の発注工事で、既設の上水トンネル(延長800m)に国内最大級φ3250のFRPM管を敷設し、その背面にエアモルタルを充填することでトンネルを改築する工事です。

既設管内挿方式における課題

 一般的にトンネルは排水型で水圧には対抗できない構造となっています。しかしながら、使用期間が長いトンネルでは、これら地下排水に閉塞や損傷が生じ、機能しなくなっている場合があります。このようなトンネルに既製管を内挿し、背面をモルタルなどで充填すると、トンネル周辺の環境は一変し、トンネルに水圧が作用する状況が生まれます。内挿管は、真円で水圧に強い構造ですが、土被りが大きなトンネルでは予想以上の水圧が生ずる可能性があります。
 また、既設のトンネルは、ひび割れなどからの湧水があり、内挿管の背面に充填するエアモルタルが湧水の影響を受け、不良箇所が生じ易くなります。これらが原因で内挿管に局所的な水圧が生ずるなどの不具合が生じる場合もあります。

池田市配水トンネルでの対応

 池田市配水トンネルは、既設地下排水の一部が閉塞しており、また土被りが150mと高く、地下水位が上昇することで内挿管が破損する恐れがありました。このような状況の対策として、「トンネルを新たに排水型にする」「地下水の影響を受けにくいモルタルを適用する」等の方法を検討しました。本トンネルでは、国内最大級のFRPM管を敷設することから、より確実性の高い「トンネルを排水型にする」方法を採用しました。当社では、実際にトンネルを施工してきた経験やこのようなトンネルの改築工事の経験をもとに、同様のリスクを最小限に抑え、最善な対策(案)をご提案いたします。

構造図

強化プラスチック複合管(FRPM管)による更生工事の構造図

■ FRPM管(φ3250)の吊り下げ状況

FRPM管(φ3250)の吊り下げ状況の写真

■ FRPM管の運搬状況

FRPM管の運搬状況の写真

■ 防水シート(高湧水対応型)

防水シート(高湧水対応型)の写真

■ 排水設備・FRPM管の設置状況

排水設備・FRPM管の設置状況の写真