ARCHITECTURE
PRODUCTION
環境・生産・流通施設

世田谷清掃工場(東京都)

東京都世田谷区

 東京23区の西南端に位置し、かつては近郊農村だったが、関東大震災後急速に宅地化が進み人口が急増し、良好な住環境により、人口は23区中最大の82万人です。
 現場の近くには、東名高速の起点東京インター、砧公園(世田谷美術館)など緑多い住宅地です。

世田谷区清掃工場建替事業

 ダイオキシン類の発生抑制と、灰に含まれるダイオキシン類を分解し、埋め立て処分量の削減を図る為既存の施設規模900t/日の清掃工場を建替えする事業です。
 この建替事業のうち新工場の建設を当社JVが施工しています。

世田谷清掃工場(東京都)のイメージ

新工場の概要

工事件名世田谷清掃工場
発注者東京二十三区清掃一部事務組合
契約工期2004/7/21~2007/12/14
施工場所東京都世田谷区大蔵1丁目1番1号
施工会社川崎重工業(株)・飛島建設(株)・(株)地崎工業
工場棟鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)
高さ31m地下2階地上7階
煙突約100m(外筒既存利用)

新工場の処理能力・処理方式

能力ごみ焼却300トン/日
灰溶融120トン/日
ごみ処理方式全連続燃焼式ガス化溶融炉
灰処理方式灰溶融炉

平成19年度稼動予定

 施設のコンパクト性や経済性に優れ、環境保全性にも配慮されたガス化溶融炉を導入した東京都23区で初の清掃工場です。
 最新の公害防止設備の設置と既存樹木の活用、屋上、壁面緑化等により環境との共生と地域との調和を図っています。また、溶融スラグの有効利用、場内雨水の再利用、焼却熱を利用した高効率発電、太陽光発電、近隣美術館への熱供給など効率的にエネルギーを活用します。

 「グリーンリフォーム」の3つの柱である、「1)環境との共生」「2)資源・エネルギーの活用」「3)地域との調和」は、以下のようなキーワードに読み替えて、修景計画の方針とします。

1)環境との共生

四季の移り変わりを感じられる計画。
癒しの空間、環境に優しい計画。

2)資源・エネルギーの活用

既存樹木を活かした計画。
既存煙突の再利用計画。
自然エネルギーの利用計画。

3)地域との調和

周辺環境に調和するよう、修景に配慮した計画。
敷地内を見通せる(開かれた施設)計画。

世田谷清掃工場「グリーンリフォーム」の3つの柱
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    工程

    着工から1年4ヶ月が過ぎましたが、工事は工程どおり進み、来年6月の試運転まで約半分経過した状況です。

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    進捗状況:プラント工事も加わり最盛期へスイッチオン

    【建築工事】

    飛島建設(株)・地崎工業(株)が担当
    地下部から地上部の躯体工事に移り、現場が目立つようになって来ました。

    【プラント工事】

    川崎重工業(株)が担当
    いよいよ、今月から着工しています。

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    現況

     東京都23区としては初のガス化溶融炉を備える清掃工場ということもあり、施工基準や施工課題など、様々な課題への対応を検討し実施することや、発注者(東京二十三区清掃一部事務組合)やプラント工事担当(川崎重工業)との打ち合わせを密に持ち、品質の確保、事故の無い安全な施工に努めております。
     工事のピーク時期に入り、職員・作業員とも施工~打合せにと、非常に充実した忙しい日々を送っております。来年6月の試運転に向け、今年は勝負の年です。慎重かつ迅速に工事を進めていきたいと思っております。