CIVIL ENGINEERING
RAILROAD
鉄道

仙台市高速鉄道 東西線卸町工区(宮城県)

 仙台市高速鉄道東西線は、仙台市南西部の八木山動物公園からJR仙台駅を経由して仙台東部道路仙台東インター付近に至る荒井車庫まで延長約14kmの路線で、13の駅が設けられる。平成27年度開業を目指して工事中である。
 駅部は開削工法による。また、本線トンネル部については、JR仙台駅から西側の工区は主に山岳トンネル工法と開削工法、東側の工区はシールド工法で施工される。また、広瀬川、竜の口渓谷を跨ぐ架橋工事がある。

 本工事は、仙台市交通局による仙台市高速鉄道東西線建設工事のうち、JR仙台駅より東部に位置する卸町工区の土木工事であり、(仮称)卸町駅の構築と、卸町駅から(仮称)薬師堂駅を結ぶ大和町トンネルを構築する工事である。駅部は深さ約17mの掘削を行い地下2層からなる鉄筋コンクリート構造物を構築する。また、(仮称)大和町トンネル部は内径5,000mm、延長約1,340mのトンネル2本を泥土圧式気泡シールド工法により構築する。
 卸町駅中央部には重要下水幹線である第一南蒲生幹線の下水管(内径φ2,300㎜)が埋設されており、掘削時に工事の影響を与えない様に鋼製セグメントを用いて下水管周囲を防護してから掘削を行っていく。
 このため、構築完了時期が他工区よりも遅くなるため、後工程のトンネル施工期間短縮のため2台のシールドマシンを使用して掘進を行う。
 土質は、N値50以上の固く締ったレキ質土層が主である。レキ径が30cm程度のものが多く含まれているため駅部の土留用仮壁(SMW)の鉛直精度が与える構造物の品質の確保、シールドの掘進精度に十分配慮した施工が必要である。

発注者仙台市交通局
施工者飛島建設・不動テトラ・アイサワ工業・奥田建設共同企業体
駅部(仮称)卸町駅
構造物延長156m
構造形式鉄筋コンクリート箱型構造、地下2階
土留形式地中連続壁(柱列式)および切梁支保
トンネル部(仮称)大和町トンネル
工法密閉型気泡式シールド工法、マシン外径5,760㎜、
延長1,339.6m(単線並列)
セグメントRCセグメント(外径5,560mm、内径5,000mm、L=1,200mm・1,000mm)
合成セグメント(外径5,560mm、内径5,160mm、L=800mm)
土被り10.0m~12.3m
縦断勾配2‰~5‰
平面曲率R=105m:2線、R=165m:2線
防護工第1南蒲生幹線防護;鋼製セグメント巻立、受防護形式、防護延長181m
仙台市高速鉄道 東西線卸町工区 卸町工区平面図

卸町工区平面図

仙台市高速鉄道 東西線卸町工区 シールドマシン

シールドマシン

仙台市高速鉄道 東西線卸町工区 完成写真